※この記事は一般的な条文解説で、宅建等の資格試験の範囲を超えた内容も含みます。当サイトの記事が読みやすいと感じた方は、当サイトと資格試験向け教材の関係をご覧下さい。

第622条(使用貸借の規定の準用)


【改正法】
(使用貸借の規定の準用)
第622条 第597条第1項(期間満了等による使用貸借の終了)、第599条第1項及び第2項(借主による収去等)並びに第600条(損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限)の規定は、賃貸借について準用する。
【旧法】
(使用貸借の規定の準用)
第616条
 第594条第1項(借主による使用及び収益)、第597条第1項(借用物の返還の時期)及び第598条(借主による収去)の規定は、賃貸借について準用する。

※上記赤字の部分が改正部分です。

【解説】

本条は、使用貸借の規定の準用の条文ですが、今回の改正で条文が変更になっていますので、それに伴って準用条文を変更するという内容の改正です。

準用条文を順番に見ていきますと、まず、第594条第1項(借主による使用及び収益)の規定は、今でも賃貸借に準用されていますが、それは、改正法616条(賃借人による使用及び収益)に規定され、同条で準用されています。

第597条第1項(借用物の返還の時期)について改正はありません。ただし、第597条第1項の中身については、改正されています。第597条の解説参照。

第598条(借主による収去)は、改正法では第599条第1項及び第2項(借主による収去等)に移行していますので、条文番号が変更されています。

次に、旧法第616条では規定されていませんが、改正法では第600条の準用を追加しています。この第600条の準用は、旧法では、第621条で準用していましたので、実質的に改正はありません。ただ、第600条の規定自体は、改正されています。