示談(和解との違い)
【解説】
示談というのは、交通事故などの不法行為で、当事者の話し合いにより、損害賠償額や賠償方法を定め、被害者はそれ以上の請求をしない旨を定め、紛争を終了するものです。
当事者の一方的な譲歩によっても成立するとされます。
一方、民法では当事者の話し合いによって解決する手段として和解契約(民法695条)というのが定められています。この民法の和解契約では、当事者の「互譲」というのが要件とされていますので、示談と和解はこの点で異なるとされています。このように、示談と和解を区別して、効果の点では、示談に和解の規定を類推適用するというのが一般的な考え方です。
ただ、この点については、民法の和解契約の解釈として、「互譲」という要件を重く見ないという考え方もあります。その場合には、示談は和解に含まれることになります。