民法695条(和解)

【解説】

1.和解契約~総論

法律的な紛争は、訴訟によって解決するという方法がありますが、訴訟というのは時間も労力もかかります。そこで、当事者が争いを自治的に止めることを目的とする契約が和解です。

このように当事者が話し合って紛争を解決した方が、当事者の争いの実情に即した解決が可能ですし、訴訟で白黒をはっきり付けるよりも、話し合いによって紛争が終了しているので、後の人間関係を破壊することも少ない方法です。

2.和解契約の性質

和解契約は、諾成契約です。本条を見てもらえば分かりますが、契約に特別の方式が要求されていないからです。

また、和解契約は有償契約です。というのは、和解契約では当事者の「互譲」というのが要件となっているからです。この「互譲」については、後述します。

また、一般的には双務契約であるとされています。ただ、和解によって必ずしも債権債務が生じするとは限らないので一概にはいえないようですが、少なくとも債権債務を発生させる場合には双務契約となります。

3.和解契約の要件

和解契約というは、当事者が「互いに譲歩」をしてその間に「存する争い」を「やめる」ことを約する契約です。

つまり、和解契約の要件は、①争いの存在、②互譲、③争いをやめる合意、だということです。

この中で、互譲というのは、相手方が譲るので、自分も譲る、ということなので、譲歩というのは相互に対価の関係に立つと考えられますので、有償契約になるわけです。 →「示談」との違い

そして、和解契約をした以上、後に和解内容と異なる事実が判明したとしても、紛争の蒸し返しをすれば和解契約をした意味がなくなるので、将来争わない旨の合意の存在が必要とされます。