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第609条(減収による賃料の減額請求)
【改正法】 (減収による賃料の減額請求) 第609条 耕作又は牧畜を目的とする土地の賃借人は、不可抗力によって賃料より少ない収益を得たときは、その収益の額に至るまで、賃料の減額を請求することができる。 |
【旧法】 (減収による賃料の減額請求) 第609条 収益を目的とする土地の賃借人は、不可抗力によって賃料より少ない収益を得たときは、その収益の額に至るまで、賃料の減額を請求することができる。ただし、宅地の賃貸借については、この限りでない。 |
※上記赤字の部分が改正部分です。
【解説】
旧法は、土地の賃貸借について、不可抗力により賃料より少ない収益しか得られなかった場合に賃料の減額請求を認めた規定ですが、「宅地」の賃貸借については適用が除外されています。そして、この「宅地」というのは、地目が宅地である場合だけでなく、自動車教習所や駐車場なども含まれると解されていたので、結構適用除外の場面も多く、典型的には、凶作等により田畑からの収益が賃料より少ない場合等に適用されていました。
そして、本条の改正法ですが、当初は条文を削除するということも考えられていたようですが、結局は残され、「耕作又は牧畜」を目的とする土地の賃借人についてのみ適用されることになりました。したがって、旧法の典型的な場合にのみ限定されて適用されるようになっています。