「類焼」とは


【解説】

1.類焼とは

類焼というのは、単なる火災ではなく、別の場所で起こった火が燃え広がってきて、火災が起こることです。俗に言う「もらい火」のこと。

これを法律的に言うと、たとえばA所有の家屋について売買契約を締結し、Bに売却したが、引渡前に「類焼」で焼失したという場合は、債務者Aに責任はないので、Aの債務不履行にはならず、危険負担の問題となります。

そして、危険負担の場合、基本的にはBは売買代金を支払う必要はありませんが(債務者主義の原則)、不動産のような特定物の場合には、BはAに売買代金を支払わなければならないことになります(債権者主義)。

つまり、特定物については、損害は買主が全部かぶることになりますが、不動産の売買契約においては、通常ほとんどの場合、このようなときは「買主は売買代金を支払う必要はない」という内容の特約が付いていますので、売買契約書を確認して下さい。


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