建替え円滑化法79条(占有の継続)

第79条 権利変換期日において、第71条第1項の規定により失った権利に基づき施行マンションを占有していた者及びその承継人は、次条第1項の規定により施行者が通知した明渡しの期限までは、従前の用法に従い、その占有を継続することができる。第70条第2項の規定により、権利を失い、又は敷地利用権を設定された者及びその承継人についても、同様とする。

【解説】

権利変換期日において、施行マンションの区分所有権は施行者に帰属し、区分所有権以外の権利は原則として消滅します(第71条1項)。それに伴って従前の施行マンションの占有者は、占有の権原を失うことになりますが、しかし、権利変換期日後に直ちに立ち退く必要はなく、工事の進捗状況に応じて、各占有者ごとに順次明渡しをすれば足ります。

そこで、これらの占有者は、施行者が通知した明渡しの期限までは、従前の用法に従い、その占有を継続することができます。

また、隣接施行敷地の所有権又は借地権を失い、又は敷地利用権を設定された者及びその承継人についても、同様の扱いがなされています。