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民法677条(組合の債務者による相殺の禁止)

【解説】

本条は、組合の債務者による組合員に対する債権との相殺を禁止していますが、前条の規定とともに、組合財産が組合員の個人財産から独立性のある団体財産を構成していることを示しています。

もし、組合財産に独立性がなければ、組合の債権は、組合員の債権なわけですから、相殺が可能なはずです。しかし、相殺が可能であるとすれば、組合の事業に利用すべき財産を組合員一人のために使用することになって不都合です。そこで、このような相殺が禁止されました。

なお、本条は組合の債務者からの相殺を禁止しており、逆に組合員の方からの相殺は規定されていませんが、組合員からの相殺もできないと考えられます。組合員からの相殺は、組合員による組合財産の処分に当たるからです。