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民法526条(隔地者間の契約の成立時期)

【解説】

1.承諾の効力発生時期(第1項)

申込みの意思表示の効力発生時期は、一般の意思表示の原則どおり到達主義が取られましたが、承諾については、発信主義がとられます。

これは、承諾というのは、すでに申込みがあって、その申込みに対する返事です。したがって、申込者はすでに申込みをして、契約を成立させようとしているわけですから、承諾は発信主義にして契約を速やかに成立させる、という趣旨です。

そして、契約は、申込みと承諾が合致することにより成立しますから、申込みは到達主義、承諾は発信主義が取られているということは、基本的に承諾が成立する承諾の発信時に契約が成立することになります。