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民法390条(抵当不動産の第三取得者による買受け)

【解説】

抵当権の実行というのは、抵当権者が競売を行うことです。

この競売の場合に、どのような人が競落人になれるかについてですが、基本的には誰でも競落人になれますが、競落人になれない人もいます。

次の者は、競落人になれるでしょうか?考えてみて下さい。

①第三取得者

②物上保証人

③被担保債権の債務者

①第三取得者、②物上保証人は競落人になれますが、③被担保債権の債務者は競落人になれません。

要するに、被担保債権の債務者だけは競落人になれないということです。

第三取得者とか物上保証人というのは、基本的には他人の債務について自己の不動産に抵当権が設定されている者です。不動産が競売にかけられた場合に、自己の不動産を保全するには、自分で競落するしかありません。それを止める理由は何もないので、競落人になれます。

ところが、被担保債権の債務者は事情が異なります。もともと抵当不動産が競売にかけられたということは、被担保債権の弁済がなされなかったからです。

つまり、被担保債権の債務者がお金を払えなかったから、競売されたわけです。その被担保債権の債務者が自分が競売代金を支払って、競落人になるというのはおかしい。競売代金が払えるくらいなら、「元の借金を返せ!」ということです。