※この記事は一般的な条文解説で、宅建等の資格試験の範囲を超えた内容も含みます。当サイトの記事が読みやすいと感じた方は、当サイトと資格試験向け教材の関係をご覧下さい。
民法283条(地役権の時効取得)
【解説】
地役権も時効により取得することができます。
地役権を全然持っていなくても、隣の土地を通行していれば、善意無過失なら10年、それ以外なら20年で時効取得します。
ただ、この時効取得については、一つだけ注意が必要です。それが本条ですが、地役権は「継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるもの」に限って、時効によって取得することができるという点です。
この「継続的に行使され、かつ、外形上認識することができる」地役権とはどういうものか?
具体例は通行地役権に関して、「通路」を設けて通行する場合です。
単に隣の土地を通行していただけでは足りません。「通路」を設けて通行していれば、それは「継続的に行使」されているといえますし、通路という「外形上認識できる」形で通行しているといえるからです。