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民事訴訟法393条(仮執行の宣言後の督促異議)

【解説】

支払督促に対する債務者の督促異議の申立ては、仮執行宣言が付される「前」になされる場合と、「後」になされる場合の2回が保障されていますが、本条は後者に関する規定です。

仮執行の宣言を付した支払督促の送達を受けた日から2週間の不変期間を経過したときは、督促異議の申立てをすることができません。この2週間の経過により、支払督促は、確定判決と同一の効力を有することになります(第396条)。

逆に、2週間以内に督促異議の申立てをすると、督促手続は終了し、通常訴訟へ移行しますが、これにより支払督促の確定は遮断されますが、執行力まで失われるわけではないので、執行力を停止したければ、別に執行停止の申立てを行う必要があります(第403条1項3号・4号)。