宅建 過去問解説 令和元年 問22

【問　22】　国土利用計画法第23条の届出（以下この問において「事後届出」という｡）に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

１　宅地建物取引業者Ａが、自己の所有する市街化区域内の2,000㎡の土地を、個人Ｂ、個人Ｃに1,000㎡ずつに分割して売却した場合、Ｂ、Ｃは事後届出を行わなければならない。

２　個人Ｄが所有する市街化区域内の3,000㎡の土地を、個人Ｅが相続により取得した場合、Ｅは事後届出を行わなければならない。

３　宅地建物取引業者Ｆが所有する市街化調整区域内の6,000㎡の一団の土地を、宅地建物取引業者Ｇが一定の計画に従って、3,000㎡ずつに分割して購入した場合、Ｇは事後届出を行わなければならない。

４　甲市が所有する市街化調整区域内の12,000㎡の土地を、宅地建物取引業者Ｈが購入した場合、Ｈは事後届出を行わなければならない。

【問　22】　正解　３

１　誤り。市街化区域内の2,000㎡以上の土地を売却するには、事後届出が必要であるが、この面積要件を満たすかどうかは、「一団」の土地について判断する。しかし、本肢のような「売りの一団」の場合は、個々の取引で面積要件を満たすかどうかを判断するので、事後届出は不要である。

２　誤り。事後届出が必要な「土地売買等の契約」は、所有権等について対価を得て設定又は移転する契約である。相続は、対価を得ていないし、契約でもないので、事後届出は不要である。

３　正しい。市街化調整区域内の5,000㎡以上の「一団」の土地に関して土地売買等の契約をするには、事後届出を行う必要があるが、この「一団」の土地について、本肢のような「買いの一団」の場合は、その合計面積で判断する。したがって、本肢は6,000㎡の一団の土地の売買であるから、事後届出が必要である。

４　誤り。市街化調整区域内の5,000㎡以上の「一団」の土地に関して土地売買等の契約をするには、事後届出を行う必要があるが、当事者の一方又は双方が国、地方公共団体等である場合には事後届出は不要である。