下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成30年 問49

【問 49】 土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1 山麓の地形の中で、地すべりによってできた地形は一見なだらかで、水はけもよく、住宅地として好適のように見えるが、末端の急斜面部等は斜面崩壊の危険度が高い。

2 台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、現地に入っても気付かないことが多いが、住宅地としては注意を要する。

3 大都市の大部分は低地に立地しているが、この数千年の間に形成され、かつては湿地や旧河道であった地域が多く、地震災害に対して脆弱で、また洪水、高潮、津波等の災害の危険度も高い。

4 低地の中で特に災害の危険度の高い所は、扇状地の中の微高地、自然堤防、廃川敷となった旧天井川等であり、比較的危険度の低い所が沿岸部の標高の低いデルタ地域、旧河道等である。

【解答及び解説】

【問 49】 正解 4

1 適切。山麓部は一般的に宅地としての利用に適しているが、地すべりによってできた地形は一見なだらかで、水はけもよく、住宅地として好適のように見えるが、末端の急斜面部等は斜面崩壊の危険度が高い。

2 適切。台地は、一般に水はけがよく地盤が安定しているので宅地に適しているが、台地の上の浅い谷は、豪雨時には一時的に浸水することがあり、現地に入っても気付かないことが多いが、住宅地としては注意を要する。

3 適切。日本の低地は、この数千年の間に形成され、かつては湿地や旧河道であった地域が多く、地震災害に対して脆弱で、また洪水、高潮、津波等の災害の危険度も高い。ただ、日本の場合は、低地を宅地として使わざるを得ず、大都市の大部分は低地に立地しているので注意が必要である。

4 不適切。低地の中で特に災害の危険度の「低い」所は、扇状地の中の微高地、自然堤防、廃川敷となった旧天井川等であり、比較的危険度の「高い」所が沿岸部の標高の低いデルタ地域、旧河道等である。問題文は、危険度の「高い」「低い」が逆となっている。



【解法のポイント】本問は、土地の問題の中でも比較的ポピュラーな問題を扱っており、解答しやすかったと思います。