下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成27年 問6

【動画解説】法律 辻説法

【問 6】 抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

1 賃借地上の建物が抵当権の目的となっているときは、一定の場合を除き、敷地の賃借権にも抵当権の効力が及ぶ。

2 抵当不動産の被担保債権の主債務者は、抵当権消滅請求をすることはできないが、その債務について連帯保証をした者は、抵当権消滅請求をすることができる。

3 抵当不動産を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその代価を抵当権者に弁済したときは、抵当権はその第三者のために消滅する。

4 土地に抵当権が設定された後に抵当地に建物が築造されたときは、一定の場合を除き、抵当権者は土地とともに建物を競売することができるが、その優先権は土地の代価についてのみ行使することができる。

【解答及び解説】

【問 6】 正解 2

1 正しい。賃借地上の建物が抵当権の目的となっているときは、従たる権利である敷地の賃借権にも抵当権の効力が及ぶ。
*民法87条2項類推

2 誤り。主たる債務者、保証人及びこれらの者の承継人は、抵当権消滅請求をすることができない。したがって、連帯保証人も抵当権消滅請求をすることはできない。
*民法380条

3 正しい。抵当不動産について所有権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する(代価弁済)。
*民法378条

4 正しい。抵当権の設定後に抵当地に建物が築造されたときは、抵当権者は、土地とともにその建物を競売することができる。ただし、その優先権は、土地の代価についてのみ行使することができる。
*民法389条1項


【解法のポイント】あ~、やっと簡単な問題が出た!という感じではなかったかと思います。全部過去問の範囲なので、確実に1点取って下さい。