下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成22年 問19

【問 19】 建築物の用途規制に関する次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域地区等の指定及び特定行政庁の許可は考慮しないものとする。

1 建築物の敷地が工業地域と工業専用地域にわたる場合において、当該敷地の過半が工業地域内であるときは、共同住宅を建築することができる。

2 準住居地域内においては、原動機を使用する自動車修理工場で作業場の床面積の合計が150㎡を超えないものを建築することができる。

3 近隣商業地域内において映画館を建築する場合は、客席の部分の床面積の合計が200㎡未満となるようにしなければならない。

4 第一種低層住居専用地域内においては、高等学校を建築することはできるが、高等専門学校を建築することはできない。

【解答及び解説】

【問 19】 正解 3

1 正しい。建築物の敷地が、複数の地域にわたる場合において、用途制限については過半主義が適用されるので、本問の用途制限は工業地域内の土地として考える。そして、共同住宅は工業地域内において建築することができる。
*建築基準法91条、48条12項、別表第二(を)項

2 正しい。原動機を使用する工場で作業場の床面積の合計が50㎡を超えるものは、準住居地域内に建築してはならないが、このうち作業場の床面積の合計が150㎡を超えない自動車修理工場は除かれているので、原動機を使用する工場でも、作業場の床面積の合計が150㎡を超えない自動車修理工場は建築することができる。
*建築基準法48条7項、別表第二(と)項

3 誤り。客席の部分の床面積の合計が200㎡以上の映画館は、近隣商業地域・商業地域・準工業地域で建築することができるので、近隣商業地域内において映画館を建築する場合は、客席の部分の床面積の合計が200㎡未満となるようにする必要はない。
*建築基準法48条7項、別表第二(と)項

4 正しい。高等学校は第一種低層住居専用地域~準工業地域において建築することができるが、高等専門学校は、大学と同様、第一種・第二種低層住居専用地域、工業地域、工業専用地域において建築することはできない。
*建築基準法48条7項、別表第二(い)項


【解法のポイント】この問題も、肢2はかなり細かい問題だと思いますが、正解肢の肢3は基本的なものですので、正解は導けます。確実に正解したい問題です。