下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成20年 問50

【問 50】 建築物の構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 建築物の高さが60mを超える場合、必ずその構造方法について国土交通大臣の認定を受けなければならない。

2 階数が2以上又は延べ面積が50㎡を超える木造の建築物においては、必ず構造計算を行わなければならない。

3 建築物に異なる構造方法による基礎を併用した場合は、構造計算によって構造耐力上安全であることを確かめなければならない。

4 高さが20m以下の鉄筋コンクリート造の建築物の構造方法を国土交通大臣の認定を受けたプログラムによってその安全性を確認した場合、必ず構造計算適合性判定が必要となる。

【解答及び解説】

【問 50】 正解 2

1 正しい。高さが60メートルを超える建築物は、その構造方法は、一定の構造計算によって安全性が確かめられたものとして国土交通大臣の認定を受けたものであることが必要である。
*建築基準法20条1号

2 誤り。木造建築物において、必ず構造計算を行わなければならないのは、3以上の階数を有し、又は延べ面積が500平方メートル、高さが13メートル若しくは軒の高さが9メートルを超えるものである。本肢の建築物は必ずしも構造計算が必要とは限らない。
*建築基準法20条3号

3 正しい。建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはならないが、建築物の基礎について国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、適用されない。
*建築基準法施行令38条2項、4項

4 正しい。建築主事等は、申請に係る建築物の計画が国土交通大臣の認定を受けたプログラムによってその安全性を確認した場合、都道府県知事の構造計算適合性判定を求めなければならない。
*建築基準法6条5項


【解法のポイント】最近は、土地1問、建物1問の形式で出題されていますが、「建物」については、建築基準法や建築基準法施行令の範囲から出題される問題が多く、本問もほとんど「法令上の制限」の建築基準法の問題といってよいような問題です。