下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成17年 問50

【問 50】 造成された宅地及び擁壁に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 盛土をする場合には、地表水の浸透により、地盤にゆるみ、沈下又は崩壊が生じないように締め固める。

2 切土又は盛土したがけ面の擁壁は、鉄筋コンクリート造、無筋コンクリート造又は練積み造とする。

3 擁壁の背面の排水をよくするために、耐水材料での水抜き穴を設け、その周辺には砂利等の透水層を設ける。

4 造成して平坦にした宅地では、一般に盛土部分に比べて切土部分で地盤沈下量が大きくなる。

【解答及び解説】

【問 50】 正解 4

1 正しい。盛土をする場合には,盛土に雨水その他の地表水の浸透によるゆるみ,沈下又は崩壊が生じないように締め固め等の措置を講じなければならない。

2 正しい。切土又は盛土をした土地の部分に生ずるがけ面は、擁壁でおおわなければならない。そして、この擁壁は、鉄筋コンクリート造、無筋コンクリート造又は間知石練積み造その他の練積み造のものとしなければならない。
*宅地造成等規制法施行令5条1項、6条参照

3 正しい。切土又は盛土をした土地の部分に生ずるがけ面は、擁壁でおおわなければならない。そして、この擁壁は、その裏面の排水をよくするため、壁面の面積3㎡以内ごとに少なくとも1個の内径が7.5センチメートル以上の陶管その他これに類する耐水材料を用いた水抜穴を設け、擁壁の裏面で水抜穴の周辺その他必要な場所には、砂利等の透水層を設けなければならない。
*宅地造成等規制法施行令10条参照

4 誤り。切土は、もともとの地盤を切り取っただけであるので、硬く締まっているが、盛土はもとの地盤の上に土を盛ったものであり、地盤沈下量は一般に切土部分に比べ大きくなる。


【解法のポイント】この問題は、肢4が絶対にできないといけない問題です。切土と盛土では、盛土が弱いというのは、宅地造成等規制法でも勉強するところです。