下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成17年 問49

【問 49】 建物の構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 耐力壁と周囲の柱及びはりとの接合部は、その部分の存在応力を伝えることができるものとしなければならない。

2 コンクリートは、打上がりが均質で密実になり、かつ、必要な強度が得られるようにその調合を定めなければならない。

3 構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1m以内の部分には、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講ずるとともに、必要に応じて有効な防腐措置を講じなければならない。

4 筋かいには、欠込みをしてはならない。ただし、筋かいをたすき掛けにするためにやむを得ない場合において、必要な補強を行ったときは、この限りでない。

【解答及び解説】

【問 49】 正解 3

1 正しい。耐力壁と周囲の柱及びはりとの接合部は、その部分の存在応力を伝えることができるものとしなければならない。
*建築基準法施行令78条の2第1項4号

2 正しい。コンクリートは、打上りが均質で密実になり、かつ、必要な強度が得られるようにその調合を定めなければならない。
*建築基準法施行令74条3項

3 誤り。構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。要するに、ここでは防腐措置と害虫を防ぐ措置の2点を要求しているわけであるが、問題文では「必要に応じて」という語句が「防腐措置」に係っているのに対し、建築基準法施行令では、「必要に応じて」というのは、「害虫を防ぐ措置」というのに係っており、防腐措置は必ず講じなければならない。
*建築基準法施行令49条2項

4 正しい。筋かいには、欠込みをしてはならない。ただし、筋かいをたすき掛けにするためにやむを得ない場合において、必要な補強を行なつたときは、この限りでない。
*建築基準法施行令45条4項


【解法のポイント】全体として建築基準法施行令の条文そのままの問題であるが、正解肢である3肢は正確な条文の知識を要求しており、非常に難解な問題となっている。