下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成9年 問50

【問 50】 土地に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 丘陵地や台地内の小さな谷間は、軟弱地盤であることが多く、これを埋土して造成された宅地では、地盤沈下や排水不良を生じることが多い。

2 宅地周りの既存の擁壁の上に、ブロックを積み増し、盛土して造成することにより、宅地面積を広げつつ、安全な宅地として利用できることが多い。

3 丘陵地を切り盛りして平坦化した宅地において、切土部と盛土部にまたがる区域では、沈下量の違いにより不同沈下を生じやすい。

4 宅地の安定に排水処理は重要であり、擁壁の水抜き穴、盛土のり面の小段の排水溝等による排水処理の行われていない宅地は、不適当であることが多い。

【解答及び解説】

【問 50】 正解 2

1 正しい。丘陵地や台地は、一般的には水はけもよく、地盤も安定しているが、丘陵地や台地内の小さな谷間は軟弱地盤であることが多く、これを埋土して造成された宅地は、地盤沈下や排水不良を生じることが多く、注意を要する。

2 誤り。既存の擁壁の上に、ブロックを積み増し、盛土して造成した宅地では、地盤の十分な強度が得られず、安全な宅地として利用することは難しい。

3 正しい。丘陵地を切り盛りして平坦化した宅地においては、切土部と盛土部で地盤の強度に違いが生じるので、沈下量の違いにより不同沈下を生じやすい。

4 正しい。地盤を安定させるには排水処理は重要であり、擁壁の水抜き穴、盛土のり面の小段の排水溝等による排水処理の行われていない土地は、軟弱地盤となるので宅地としては不適当であることが多い。


【解法のポイント】土地の問題は、常識を働かせて解けば何とかなる場合もあります。本問の肢2も比較的分かりやすかったのではないかと思います。