下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成8年 問22

【問 22】 木造建築物の構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 木材の繊維方向に直交する方向の圧縮の材料強度は、繊維方向の圧縮の材料強度よりも大きい。

2 木造建築物の構造設計用の荷重として、地震力より風圧力の方が大きく設定される場合がある。

3 木造建築物の耐震性を向上させるには、軸組に筋かいを入れるほか、合板を打ち付ける方法がある。

4 木造建築物において、地震力の大きさは、※見付面積の大きさより屋根の重さに大きく影響を受ける。
※見付面積=建築物の張り間方向又はけた行方向の鉛直投影面積で、立面図に見える面積に相当する。

【解答及び解説】

【問 22】 正解 1

1 誤り。木材の圧縮の材料強度は、木材の繊維方向の強度の方が、繊維方向に直行する方向の強度より大きい。

2 正しい。一般的に建物は軽い方が地震に対して強いが、木造建築物の場合は自重が軽いので、地震力より風圧力の方が大きく設定される場合がある。

3 正しい。木造建築物の耐震性を向上させるには、地震による水平の荷重から、軸組みを守るため、軸組みに筋かいを入れるほか、合板を打ち付ける方法がある。

4 正しい。木造建築物においては、地震力の大きさは、見付面積の大きさより、屋根の重さに大きく影響を受け、屋根は軽い構造とする方が耐震上効果がある。


【解法のテクニック】本問のような問題は、苦手とする人が多いと思います。試験前に事前に準備することが非常に困難だからです。しかし、逆に考えると受験生の多くが同じ状態なわけですから、試験の時に常識を働かせれば、正解が導ける問題も結構多いものです。本問の正解肢である肢1も、1本の木材があるときに、繊維方向に圧縮する力と、繊維方向と垂直に力を入れる場合では、どちらが強いか分かると思います。