下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
宅建 過去問解説 平成6年 問1
【問 1】 次の記述のうち、宅地を選定するにあたって最も適当なものはどれか。
1 なだらかな丘陵地
2 扇状地
3 干拓地
4 旧河道
【解答及び解説】
【解法のポイント】「宅地」に関する典型的な問題で、各選択肢とも今後も出題される可能性のあるものです。押さえておいて下さい。ただ、この問題は「最も適当」とあるところがクセものです。肢2の扇状地も、宅地としてすべて不適当というわけではありません。しかし、肢1のほうがより適当であり、「最も適当なもの」と聞かれている以上、肢1が正解になります。問題文をよく読んで、柔軟に対応して下さい。
【問 1】 正解 1
1 最も適当である。丘陵地とは、なだらかな丘状の地形のことであるが、周囲の土地より高いため洪水に対する安全度が高く、地質的にやや古いため安定しており、地耐力もあり、地震に対する安全度も比較的高い。
2 最も適当とはいえない。扇状地とは、山から平野に向かって、扇状に広がる半円の地形で、砂礫質で微高地の所が多く、比較的安定した地盤であり、昔から集落が発達していた場所である。しかし、谷の出口にあたる部分は、土石流などの危険性が高いので、宅地として「最も適当」とはいえない。
3 適当ではない。干拓地は、海面や湖面の一部を堤防で囲み、中の水を排除してできた土地であるが、一般に海面下にあり、排水は非常に悪く、地盤は軟弱で、液状化現象のおそれがある。したがって、宅地としては適当ではない。
4 適当ではない。川が洪水等で流路を変えたような場合に、以前川が流れていた跡が帯状の低地になった場所を旧河道というが、このような場所は土地が低く軟弱であるところが多く、洪水、地震に対して弱く、宅地として適当ではない。