下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成4年 問30

【問 30】 地方税に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 不動産取得税の課税対象である家屋には、住宅のほか工場も含まれる。

2 不動産取得税は、一定の面積以下の不動産の取得には、課税されない。

3 固定資産税は、特別の場合を除き、その課税標準となるべき額が土地にあっては30万円、家屋にあっては20万円に満たない場合は、課することができない。

4 面積が200㎡以下の住宅用地に対して課する固定資産税の課税標準は当該住宅用地の課税標準となるべき価格の1/6の額である。

【解答及び解説】

【問 30】 正解 2

1 正しい。不動産取得税において、不動産とは、土地及び家屋をいう(地方税法73条1号)。そして、ここに家屋とは、住宅、店舗、工場、倉庫その他の建物をいう。
*地方税法73条3号

2 誤り。不動産取得税には、課税標準となるべき額が一定金額に満たない場合に課税されないことはあるが(免税点)、一定面積以下の不動産の取得に課税しないというような特例はない。
*地方税法73条の15の2参照

3 正しい。市町村は、固定資産税の課税標準となるべき額が土地にあっては30万円、家屋にあつては20万円に満たない場合においては、固定資産税を課することができない。いわゆる免税点である。
*地方税法351条

4 正しい。住宅用地のうち、その面積が200㎡以下であるもの(小規模住宅用地)に対して課する固定資産税の課税標準は、当該小規模住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の6分の1の額とする。
*地方税法349条の3の2第2項


【解法のポイント】最近は、税金に関する問題が2問になって地方税に関する問題は減っており、また、この問題のように「地方税の問題」として1問のなかに不動産取得税と固定資産税の問題をミックスして出題するパターンも姿を消しつつありますが、知識の確認として利用して下さい。税金の問題は過去問が少ないので、非常に貴重な資料です。