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宅建 過去問解説 平成3年 問31

【問 31】 住宅金融公庫の業務に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 住宅金融公庫は、賃貸住宅又は分譲住宅の建設資金と併せて、道路等の関連公共施設の整備に必要な資金を貸し付けることはできない。

2 住宅金融公庫の住宅の建設に係る貸付金の最長償還期間は、耐火構造、準耐火構造又は木造等のいずれであっても、すべて同一である。

3 住宅金融公庫の貸付けを受けてマンションを購入する場合の貸付金利は、新築マンションと中古マンションとでは、異なる場合がある。

4 住宅金融公庫から貸付けを受けて建設した分譲住宅の譲渡を行う事業者は、譲受人の資格及び選定方法は任意に設定できるが、譲渡価額については制約を受ける。

【解答及び解説】

【問 31】 正解 3

1 誤り。住宅金融公庫は、住宅の賃貸業者又は分譲会社で、一定規模以上の一団地の住宅の建設をするものが、当該住宅の建設と併せて、道路等の公共の用に供する施設の整備を必要とするときは、当該関連公共施設の整備に必要な資金を貸し付けることができる。
*住宅金融公庫法17条2項3号

2 誤り。住宅金融公庫の住宅の建設に係る貸付金の最長償還期間は、主要構造部を耐火構造とした住宅等は50年以内、それ以外の住宅に係る貸付金にあっては、35年以内となっており、すべて同一とはいえない。
*住宅金融公庫法21条1項

3 正しい。マンション購入の場合の住宅金融公庫の貸付利率は、住宅金融公庫法の定める一定の利率の範囲内で公庫が定めることになっており、新築マンションと中古マンションの場合で異なる場合がありえる。
*住宅金融公庫法21条1項

4 誤り。住宅を建設して譲渡する事業を行う者は、譲受人の資格及び譲受人の選定方法並びに譲渡価額その他譲渡の条件に関し主務省令で定める基準に従い、譲渡しなければならない。したがって、譲受人の資格及び選定方法についても、任意に設定することはできない。
*住宅金融公庫法35条の2第1項


【解法のポイント】住宅金融公庫の出題は、住宅金融公庫の「業務」の中で、特に「融資」に関する部分が出題されます。