下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

宅建 過去問解説 平成1年 問30

【問 30】 住宅用家屋の所有権移転登記に係る登録免許税の税率の軽減措置の適用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 合計所得金額が3,000万円を超える者が受ける登記に対しては、適用されない。

2 床面積が240㎡を超える住宅用家屋の登記に対しても、適用される。

3 住宅用家屋の取得後6月を経過した後に受ける登記に対しては、適用されない。

4 住宅金融公庫廃止のため削除

【解答及び解説】

【問 30】 正解 2

1 誤り。住宅用家屋の所有権移転登記に係る登録免許税の税率の軽減措置の適用については、所得要件はないので、合計所得金額が3,000万円を超える者が受ける登記に対しても、同軽減措置は適用される。
*租税特別措置法73条参照

2 正しい。住宅用家屋の所有権移転登記に係る登録免許税の税率の軽減措置の適用について、その床面積要件は、50㎡以上であり上限はない。したがって、240㎡を超える住宅用家屋の登記に対しても、同軽減措置は適用される。
*租税特別措置法73条、同施行令42条

3 誤り。個人が、住宅用家屋の取得をした場合には、これらの住宅用家屋の取得後1年以内に登記を受けるものに限り、住宅用家屋の所有権移転登記に係る登録免許税の税率の軽減措置が適用される。したがって、住宅用家屋を取得後6月を経過していても、1年以内であれば同軽減措置が適用される。
*租税特別措置法73条

4 住宅金融公庫廃止のため削除


【解法のテクニック】本問で問題になっている(肢1)、「そのような要件はない」という形の問題は解きにくいのではないかと思います。税法は、条文に書いていない要件は必要ないというのが基本です。しかし、われわれはすべての税法の条文を覚えているわけではないので、困るわけです。数学でも「ないことの証明」というのが一番難しいですよね。これも、「これで大丈夫」というような決定的な方法はありませんが、本問では肢2が正解ですが、これは「ある(存在している)条文」(受験生としても勉強しておくべき条文)をしっかり覚えていれば、正解は出せます。肢1が「?」であっても、答えは出せますので、迷わず「知っている条文」で勝負して下さい。