下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
マンション管理士 過去問解説 令和7年 問28
【問 28】 理事長及び理事会の権限に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。
1 住戸内の間取りの変更工事につき、共用部分や他の専有部分に影響を与えるおそれがないものとして、理事長は、理事会の決議を経ずに承認した。
2 理事会の決議により、法令違反をしている理事長の役職を解き、当面は副理事長が理事長の職務を行い、次の理事会で理事長を選任することとした。
3 共用部分である排水管の取替工事で住戸内に立ち入らなければならないが、転居の届出を行わなかった所在不明の区分所有者がいるので、理事長は、理事会の決議を経て、その者の探索を行い、その費用は後日その区分所有者に請求することとした。
4 管理費等の滞納者からの支払額が納入すべき管理費等の全額に満たなかったので、管理組合は、理事会の決議により、弁済期が先に到来している管理費等から順に充当した。
【解答及び解説】
【問 28】 正解 1
1 不適切。区分所有者は、その専有部分の修繕等であって「共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるもの」を行おうとするときは、あらかじめ、理事長にその旨を申請し、書面又は電磁的方法による承認を受けなければならない。そして、修繕等のうち、この承認を必要とするものの具体例として、「間取りの変更等」が挙げられている。
*標準管理規約17条関係コメント②
2 適切。理事の互選により選任された理事長、副理事長及び会計担当理事については、理事の過半数の一致によりその職を解くことができる。ただし、その理事としての地位については、総会の決議を経なければその職を解くことができない。
*標準管理規約51条関係コメント②
3 適切。区分所有者が必要な届出を行わないことにより、敷地及び共用部分等の管理に支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがある場合には、理事長は、理事会の決議を経て、区分所有者の所在等を探索することができる。この場合において、理事長は、探索に要した費用について、違約金としての弁護士費用等を加算して、当該区分所有者に請求することができる。
*標準管理規約67条の2第1項・第2項
4 適切。収納金が全ての債務を消滅させるのに足りないときは、管理組合は、理事会の決議により定める弁済の充当の順序に従い、その弁済を充当することができる。
*標準管理規約60条5項
【解法のポイント】肢3と肢4は法改正です。肢1については、私は一瞬考えましたが、解説に書いてあるように、修繕等の具体例として「間取り変更」がコメントで挙げられています。肢1の問題文は、「間取りの変更工事」を「共用部分や他の専有部分に影響を与えるおそれがないもの」と一律に決めつけて、理事会決議を経ていないから「×」だ、というふうに読むということなんだと思います。