下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 令和4年 問37

【問 37】 マンションの建物の外壁に生じる劣化や不具合の状況と調査内容に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 外壁の目地部分のシーリング材の劣化が心配されたので、シーリング材を部分的に切り取り、引張強度や伸びを調べた。

2 外壁タイルのひび割れは、その下地のモルタルやコンクリートが原因であることが多い。

3 外壁塗装の白亜化は、下地のコンクリート中の石灰等が水に溶けて塗装面にしみ出すことをいう。

4 外壁のコンクリートのひび割れの調査の結果、ひび割れ幅が0.2mm~0.4mmの範囲だったので、漏水の可能性があると判断した。

【解答及び解説】

【問 37】 正解 3

1 適切。外壁の目地部分のシーリング材の劣化が心配される場合、外壁の目地部分のシーリング材を部分的にカッター等で切り取り、引張り試験機によって引張強度や伸びを調べることは、シーリング材の劣化調査として適切である。

2 適切。外壁タイルのひび割れは、タイル自体が原因となる場合もあるが、それだけでなく、下地であるモルタルやコンクリートの乾燥による収縮によることが多い。

3 不適切。外壁塗装の白亜化(チョーキング)は、熱、紫外線、風、雨等のために外壁塗膜が劣化し、塗膜表面が次第に粉状になって消耗していく現象をいう。下地のコンクリート中の石灰等が水に溶けて塗装面にしみ出すわけではない。

4 適切。コンクリートのひび割れの許容限度は0.2mm程度であり、0.2mm~0.4mmの範囲のひび割れであれば、漏水の可能性がある。


【解法のポイント】この問題は、すべて過去問の範囲内で対処可能でした。