マンション管理士 過去問解説 令和４年 問36

【問　36】　マンションの長期修繕計画に関する次の記述のうち、標準管理規約及び長期修繕計画作成ガイドライン（令和３年９月国土交通省公表）によれば、適切なものはどれか。

１　修繕工事の実施前に行う建物診断は、長期修繕計画の対象に含まれない。

２　窓及び玄関の扉などの開口部の改良工事は、長期修繕計画の対象となる工事に含まれる。

３　長期修繕計画の計画期間は、30年以上、又は大規模修繕工事が２回含まれる期間以上とする。

４　長期修繕計画の見直しに当たっては、空き住戸率、賃貸化率、修繕積立金滞納率を考慮する。

【問　36】　正解　2

１　不適切。修繕工事の実施前に行う建物診断は、長期修繕計画の対象に含まれる。

２　適切。長期修繕計画において、計画修繕の対象となる工事として外壁補修、屋上防水、給排水管取替え、「窓及び玄関扉等の開口部の改良」等が掲げられ、各部位ごとに修繕周期、工事金額等が定められているものであることが必要である。

３　不適切。長期修繕計画の内容として、計画期間が30年以上で、「かつ」大規模修繕工事が２回含まれる期間以上とすることが必要である。

４　不適切。長期修繕計画は、不確定な事項を含んでいますので、５年程度ごとに調査・診断を行い、その結果に基づいて見直すことが必要です。その不確定な事項として、①建物及び設備の劣化の状況、②社会的環境及び生活様式の変化、③新たな材料、工法等の開発及びそれによる修繕周期、単価等の変動、④修繕積立金の運用益、借入金の金利、物価、工事費価格、消費税率等の変動、というのが挙げられているが、空き住戸率、賃貸化率、修繕積立金滞納率というのは、挙げられていない。