下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 令和2年 問15

【問 15】 Aが、Bに対し、令和2年8月20日に中古マンションを売却し、Bが引渡しを受けた後に当該マンションの天井に雨漏りが発見された場合におけるAの責任に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、雨漏りにつきBの責めに帰すべき事由はなく、売買契約にAの責任についての特約はなかったものとする。

1 Bは、Aに対して、損害賠償請求をすることができ、また、契約の目的を達することができないときは契約解除をすることができるが、雨漏りの補修を請求することはできない。

2 Bが、Aに対して、雨漏りを発見した時から1年以内に損害額及びその根拠を示して損害賠償を請求しないときは、Bは損害賠償請求をすることができない。

3 Bが、Aに対して、相当の期間を定めて雨漏りを補修するよう催告をし、その期間内に補修がされない場合において、雨漏りの範囲や程度が売買契約及び取引上の社会通念に照らして軽微でないときは、Bは売買契約の解除をすることができる。

4 Bが、Aに対して、相当の期間を定めて雨漏りの補修の催告をし、その期間内に補修がされないときは、雨漏りについてAの責めに帰すべき事由がある場合に限り、Bは雨漏りの範囲や程度に応じて代金の減額を請求することができる。

【解答及び解説】

【問 15】 正解 3

1 誤り。引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、売主に帰責事由があれば買主は損害賠償を請求することができる。また、債務の不履行がその「契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときを除き」契約を解除することができる。さらに、買主は、売主に対し、目的物の修補等による履行の追完を請求することができる。
*民法562条1項

2 誤り。売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に「通知」しないときは、買主は、その不適合を理由として、損害賠償の請求等をすることができない。不適合を知った時から1年以内に損害賠償の請求までする必要はない。
*民法566条

3 正しい。当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。
*民法541条

4 誤り。引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものである場合において、買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる。この代金減額請求に、売主の帰責事由は必要とされていない。
*民法563条1項


【解法のポイント】本問は、民法の改正からの出題ですが、基本的なものだったと思います。