下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
マンション管理士 過去問解説 令和元年 問38
【問 38】 マンションの建物の調査・診断に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
１ 仕上げ塗材の付着の強さを調べるプルオフ法は、金属面への塗装及びコンクリート面への塗装のいずれにも用いることができる。
２ 外壁タイルの調査に用いる赤外線調査は、壁面に赤外線を照射して、その反射量を測定する。
３ アスファルトルーフィングの使用状態での劣化度を測定するためには、現地で針入度試験を行う。
４ コンクリートの中性化の程度を調べるには、手持ち型のpH測定器を用いることができる。
【解答及び解説】
【解法のポイント】この問題は、正解肢の肢１のプルオフ法は、初出題で、その他の肢もそれなりに考える部分もあるので難しかったのではないでしょうか。
【問 38】 正解 １
１ 適切。プルオフ法は、コンクリート表面に鋼製やアルミ二ウム製のプレートを接着した後プレートを引張上げ、その引張体力よりコンクリート圧縮強度を図る方法で、金属面への塗装及びコンクリート面への塗装のいずれにも用いることができる。
２ 不適切。赤外線法は、建物の外壁タイル又はモルタル仕上げ等の剥離部と健常部との熱伝導の違いによる温度差を赤外線映像装置によって測定し、タイル・モルタル面の浮き等の程度を調査するものである。
３ 不適切。針入度試験は、アスファルトの硬さを調べるため、一定の条件を保った「試料」に対して、アスファルトに規定の針が貫入する程度を測定する試験であり、現地で行うものではない。
４ 不適切。コンクリートの中性化の程度を調べるために、pHの値は重要であるが、手持ち型のpH測定器は、水溶液の性質（酸性・アルカリ性）を調べるためのものであり、コンクリートの中性化の程度を調べるものとしては不適切である。