下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 令和元年 問36

【問 36】 長期修繕計画に関する次の記述のうち、「長期修繕計画作成ガイドライン及び同コメント」(平成20年6月国土交通省公表)によれば、適切でないものはいくつあるか。

ア 推定修繕工事は、建物及び設備の性能・機能を修繕工事実施時点の一般的住宅水準に向上させる工事を基本とする。

イ 修繕積立金の積立ては、長期修繕計画の作成時点において、計画期間に積み立てる修繕積立金の額を均等にする均等積立方式を基本とする。

ウ 計画期間における推定修繕工事には、法定点検等の点検及び経常的な補修工事を適切に盛り込む。

エ 推定修繕工事として設定した内容や時期等はおおよその目安であり、計画修繕工事を実施する際は、事前に調査・診断を行い、その結果に基づいて内容や時期等を判断する。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

【解答及び解説】

【問 36】 正解 2

ア 不適切。推定修繕工事は、建物及び設備の性能・機能を「新築時」と同等水準に維持、回復させる修繕工事を基本とする。
*長期修繕計画作成ガイドライン

イ 適切。修繕積立金の積立ては、長期修繕計画の作成時点において、計画期間に積み立てる修繕積立金の額を均等にする積立方式(均等積立方式)を基本とします。
*長期修繕計画作成ガイドライン

ウ 不適切。推定修繕工事は、長期修繕計画において、計画期間内に見込まれる修繕工事及び改修工事をいいますが、このうち補修工事には、「経常的に行う補修工事を除く」とされている。
*長期修繕計画作成ガイドライン

エ 適切。長期修繕計画の推定修繕工事は、設定した内容や時期はおおよその目安ですし、費用も概算です。したがって、計画修繕工事を実施する際は、その基本計画の検討時において、建物及び設備の現状、修繕等の履歴などの調査・診断を行い、その結果に基づいて内容や時期等を判断します。
*長期修繕計画作成ガイドラインコメント

以上より、適切でないものは、ア及びウの2つであり、正解は肢2である。


【解法のポイント】本問は、肢ウが引っかかりやすい肢だったかもしれません。個数問題ですから、注意して下さい。