下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成30年 問16

【問 16】 甲マンションの301号室を所有するAが、長期間入院することとなり、その間の同室の日常的管理を302号室のBに委託した。この委託が準委任に当たるとされる場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 Bが報酬の特約をして管理を受託したときは、Bは301号室を自己のためにすると同一の注意をもって管理すれば足りる。

2 Bが報酬の特約をして管理を受託したときは、委託事務を処理するための費用の前払を請求することはできない。

3 Bは、Aに不利な時期であってもAB間の委託契約を解除することができ、やむを得ない事由があればAに損害が生じたときでもAの損害を賠償する義務は生じない。

4 Aが後見開始の審判を受けたときは、AB間の委託契約は終了する。

【解答及び解説】

【問 16】 正解 3

1 誤り。委任契約において、受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。これは、委任契約が有償であると無償であるとを問わない。
*民法644条

2 誤り。委任事務を処理するについて費用を要するときは、委任者は、受任者の請求により、その前払をしなければならない。これは、委任契約が有償であると無償であるとを問わない。
*民法649条

3 正しい。委任は、各当事者が「いつでも」その解除をすることができる。したがって、委任者に不利な時期でも受任者は解除することができる。しかし、当事者の一方が相手方に不利な時期に委任の解除をしたときは、その当事者の一方は、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。
*民法651条2項

4 誤り。受任者が後見開始の審判を受けたときは、委託契約は終了するが、委任者が後見開始の審判を受けたとしても、委託契約は終了しない。
*民法653条3号


【解法のポイント】委任契約は、マンション管理士の試験においては重要な論点です。ただ、本問は非常に基本的な問題でした。