下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
マンション管理士 過去問解説 平成29年 問43
【問 43】 マンションの給水設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1 さや管ヘッダー工法では、専有部分に設置する配管として耐衝撃性及び耐食性に優れた水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管を使用する。
2 水道直結増圧方式では、水道本管(配水管)が負圧になったときに、水道本管へ建物内の水が逆流しないように逆流防止装置を設ける。
3 ポンプ直送方式では、水道本管(配水管)から引き込んだ水を一度受水槽に貯水した後、加圧(給水)ポンプで加圧した水を各住戸に供給するため、高置水槽は不要である。
4 水栓を閉める際に生じるウォーターハンマーの防止策として、給水管内の流速を1.5~2.0m/sとすることが有効である。
【解答及び解説】
【解法のポイント】この問題は、給水設備の問題としては、基本的なものだと思います。過去問でもよく出題されている内容です。
【問 43】 正解 1
1 不適切。さや管ヘッダー工法において、専有部分に設置する配管は、「軟質」の管材を使用するものであり、水道用「硬質」塩化ビニルライニング鋼管を使用するものではない。
2 適切。水道直結増圧方式は、水道本管から分岐して引き込んだ水を、増圧給水ポンプを経て直接各住戸に給水する方式であり、受水槽を設ける必要がないが、配水管(水道本管)が負圧になった場合に水道本管への逆流を防止するため逆流防止装置を設ける必要がある。
3 適切。ポンプ直送方式は、水道本管から分岐して引き込んだ水を-度受水槽に貯水した後、加圧(給水)ポンプで直接加圧した水を各住戸に給水する方式であるから、高置水槽は不要となる。
4 適切。ウォーターハンマーは、水栓を急速に閉める際に生じるが、その防止策として、給水管内の流速を1.5~2.0m/sにおさえ、ウォーターハンマー防止装置を水栓などの近くに設置するのが有効である。