下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
マンション管理士 過去問解説 平成29年 問8
【問 8】 集会の決議及び規約の定めに関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。
1 管理組合法人の解散は、建物の全部滅失及び専有部分がなくなった場合を除き、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数の集会の決議によることが必要であり、規約で集会の決議以外の方法で決するものと定めることはできない。
2 管理者の選任及び解任は、集会の決議によるほか、規約で別段の定めをすることができる。
3 共同の利益に反する行為の停止の請求についての訴訟の提起は、集会の決議によるほか、規約で集会の決議以外の方法で決するものと定めることができる。
4 管理者がない場合の規約の保管については、建物を使用している区分所有者又はその代理人のうちから、規約又は集会の決議で定められたものがこれに当たる。
【解答及び解説】
【問 8】 正解 3
1 正しい。管理組合法人の解散事由は、建物の全部の滅失、建物に専有部分がなくなったこと、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議であり、規約で集会の決議以外の方法で決するものと定めることはできない。
*区分所有法55条
2 正しい。区分所有者は、「規約に別段の定めがない限り」集会の決議によって、管理者を選任し、又は解任することができる。規約での別段の定めも許されている。
*区分所有法25条1項
3 誤り。共同の利益に反する行為の停止の請求についての訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない。これについて規約で別段の定めをすることができる旨の規定はない。
*区分所有法57条2項
4 正しい。規約は、管理者が保管しなければならないが、管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会の決議で定めるものが保管しなければならない。
*区分所有法33条1項
【解法のポイント】この問題も基本的な条文の問題ですが、肢1と肢3は、ちょっと気を付けて下さい。