下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成28年 問44

【問 44】 マンションの排水設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 専有部分の浴槽からの排水を受ける、管径が50mmの排水横引管について、円滑に排水を行うため、その最小勾配は50分の1とする。

2 敷地内に埋設する排水管には、起点、屈曲点、合流点、管径や勾配の変化点、既設管との接続箇所以外にも、維持・管理用に、一定の距離の範囲内で「ます」を設ける。

3 結合通気管は、排水立て管と通気立て管を接続し、排水立て管の下層階で生じた負圧、上層階で生じた正圧を緩和するために用いる。

4 特殊継手排水システムは、専有部分からの汚水系統や雑排水系統の排水を集約できる機能を有する。

【解答及び解説】

【問 44】 正解 3

1 適切。排水横管の勾配は、管径の細い管は勾配を大きく、太い管は小さくとり、その勾配は管径が65mm以下の場合、最小50分の1とされている。

2 適切。排水ますは、排水管の点検や清掃・維持管理をしやすくするために設けられるので、排水管の詰まりが起き易い起点、屈曲点、合流点、管径や勾配の変化点、既設管との接続箇所などに設ける。

3 不適切。結合通気管は、排水立て管と通気立て管を接続するものであるという点は正しいが、排水立て管の下層階で生じた「正圧」、上層階で生じた「負圧」を緩和するために用いるもので、問題文は記述が逆である。

4 適切。特殊継手排水システムは、立て管内部の排水を旋回させることで通気のために立て管の真中に空気コアを形成して排水をスムーズにするもので、汚水系統や雑排水系統の複数の排水横引管を一つの継手に接続できる機能もある。


【解法のポイント】この問題は、排水設備の問題としては、基本的な問題だと思います。特に正解肢の肢3は絶対にできないといけない問題です。