下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成28年 問43

【問 43】 マンションの給水設備に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

1 受水槽のオーバーフロー管及び通気管には、外部からの害虫等の侵入を防ぐために、トラップ又は先端に防虫網を設ける必要がある。

2 受水槽を屋内に設置する場合においては、受水槽の天井、底及び周壁と建築物との間に、保守点検のために必要な空間を設けなければならない。

3 高層マンションにおいては、高置水槽が不要な給水方式である水道直結増圧方式及びポンプ直送方式は採用することができない。

4 受水槽における給水管の流入端からオーバーフロー管下端までの吐水口空間の垂直距離は、150mm以上としなければならない。

【解答及び解説】

【問 43】 正解 2

1 不適切。オーバーフロー管及び通気管は、常時大気に解放されているため、外部から害虫等の侵入を防ぐ必要があり、「先端」に防虫網を設ける必要がある。「トラップ」は大気に開放されているわけではないので防虫網を設ける必要はない。

2 適切。受水槽を建物の内部に設けるものについて、天井、周壁、床の6面すべてについて保守点検を容易、かつ、安全に行うことができるよう、天井は1m以上、周壁と床は60cm以上の距離をおいて設置する必要がある。

3 不適切。水道直結増圧方式及びポンプ直送方式は、高置水槽が不要であるという点は正しいが、高層マンションにおいても、水道直結増圧方式及びポンプ直送方式は採用することができる。

4 不適切。給水管への逆流を防ぐために、給水管の流入口端からオーバーフロー管下端までに吐水口空間を設ける必要があり、吐水口空間の寸法は、一般に「給水管径の2倍以上」を確保する必要がある。


【解法のポイント】給水設備の問題も、頻出事項の一つですが、過去に出題されている告示からの問題でしたので、しっかり準備していた人はできたのではないでしょうか。