下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成28年 問42

【問 42】 マンションの室内環境に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 住宅の省エネルギー基準には、外壁や窓等に関する基準以外に暖冷房や給湯等の住宅設備に関する基準も導入されている。

2 窓サッシを二重化すると、窓の熱貫流率が小さくなり、室内の温度を安定させるとともに、結露の発生を抑制することができる。

3 JIS(日本工業規格)でのF☆☆☆☆等級に適合する建材は、建築基準法によるシックハウス対策に係る制限を受けることなく内装仕上げに用いることができる。

4 マンションの界壁の遮音は、空気伝搬音より固体伝搬音の対策を重視しなければならない。

【解答及び解説】

【問 42】 正解 4

1 適切。住宅の省エネルギー基準(経済産業省・国土交通省)によれば、外壁や窓等に関する基準以外にも、空調、照明、換気、給湯等の住宅設備に関する基準も導入されている。

2 適切。熱貫流率は、その壁の熱の伝わりやすさの大小を表し、室内側と室外側の温度差を1℃としたとき、窓ガラス1㎡当たりに対して、1時間にどれだけの熱が通過するかという熱量をいい、これが小さい壁は保温性が高く、結露が発生する可能性が小さくなる。したがって、窓サッシを二重化すると、結露の発生を抑制することができる。

3 適切。JIS(日本工業規格)でのFマークは、建材から発生するホルムアルデヒドの放散速度(または放散量)に応じて等級を区分しているマークで、F☆☆☆☆等級は居室で使用面積の制限なく使用可能なものになり、建築基準法によるシックハウス対策に係る制限を受けることなく内装仕上げに用いることができる。

4 不適切。マンションの界壁の遮音は、固体伝搬音より空気伝搬音の対策を重視しなければならない。問題文は記述が逆である。


【解法のポイント】肢1と肢3は難しかったと思いますが、肢2と肢4は基本的な内容であり、正解は導けたと思います。