下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成27年 問34

【問 34】 甲マンション管理組合の理事会(平成27年4月開催)において、会計担当理事が行った平成26年度決算(平成26年4月1日~平成27年3月31日)に関する次の説明のうち、適切なものはどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものとし、資金の範囲は、現金預金、未収金、前払金、未払金及び前受金とする。

1 平成27年3月に行ったエレベーター点検に係る費用8万円については、4月に支払ったため、収支報告書の支出の部には計上されておりません。

2 平成27年3月に、平成27年4月分の管理費8万円の入金がありましたが、貸借対照表の正味財産額の増減には影響はありません。

3 平成27年3月分の管理費のうち、3月末時点で、1名の組合員から入金されていませんが、これについては、入金がされた時点の年度の収支報告書の収入の部に計上することになります。

4 平成27年3月に支払った大規模修繕工事(完成時期は6月)の着手金については、貸借対照表の負債の部に計上されています。

【解答及び解説】

【問 34】 正解 2

1 不適切。エレベーター点検の費用は、3月に行われている以上、3月時点で収支報告書の支出の部に計上する必要がある。

2 適切。3月に4月分の管理費の入金があると、貸借対照表の資産の部の普通預金は増加するが、他方、前受金という負債も増加するので、正味財産額の増減に影響はない。

3 不適切。3月分の管理費については、3月時点で未収入金として計上する必要があり、収支報告書の収入の部には3月時点で管理費として計上される。

4 不適切。大規模修繕工事の着手金は前払金であり、貸借対照表の「資産」の部に計上される。


【解法のポイント】この問題は、会計の問題としては基本的なものだったと思います。すべて「発生主義」というのがポイントです。