下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
平成26年 マンション管理士 本試験 【問 36】
【問 36】 マンションの建物の外壁の調査・診断に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 外壁タイルの浮きの簡易診断を行う場合には、テストハンマーで手の届く範囲を打診して調査を行う。

2 外壁塗装の白亜化(チョーキング)とは、塗装の表面が粉状になる現象であり、塗装面を手で触るとその粉が手に付着する。

3 外壁タイル張りや外壁モルタル塗りで仕上げられた外壁の調査方法として、打診や赤外線による非破壊試験と付着強度を試験する破壊試験がある。

4 コンクリートの中性化は、外壁のコンクリートの表面にフェノールフタレイン溶液を噴霧して変色の程度によって評価する。

【解答及び解説】

【問 36】 正解 4

1 適切。外壁タイルの浮きの簡易診断を行う場合には、テストハンマーで手の届く範囲を打診して、その打音により浮きの有無及び程度を判断して調査を行う。

2 適切。外壁塗装の白亜化(チョーキング)とは、熱、紫外線、風、雨等のために外壁塗膜が劣化し、塗装の表面が粉状になる現象であり、塗装面を手で触るとその粉が手に付着する。

3 適切。外壁タイル張りや外壁モルタル塗りで仕上げられた外壁の調査方法の非破壊検査として、打診によってその反発を記録する方法や、外壁タイル又はモルタル仕上げ等の剥離部と健常部との熱伝導の違いによる温度差を赤外線映像装置によって測定する方法がある。また、破壊検査として、付着強度を試験する引張試験がある。

4 不適切。コンクリートの中性化を診断するためにフェノールフタレイン溶液を噴霧するのは、測定部位のコンクリートを一部円筒状にコア抜きし、取り出したサンプルにフェノールフタレイン溶液を専用機器で噴霧した後に、スケールで中性化範囲(中性化深さ)を測定するのであり、外壁のコンクリートの表面に噴霧するのではない。


【解法のポイント】この問題は、外壁の調査・診断に関する問題としては、基本的なものだったのではないかと思います。