下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
マンション管理士 過去問解説 平成25年 問41
【問 41】 マンションの建物(鉄筋コンクリート造)の一般的な耐震改修工法に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1 構造耐力の向上を図るため、外付け鉄骨フレームにより柱・梁の補強をする。
2 構造上のバランスの改善を図るため、耐震スリットを設ける。
3 柱のじん性(粘り強さ)の向上を図るため、炭素シート巻き立てにより柱を補強する。
4 地震力の低減を図るため、バットレスを設置する。
【解答及び解説】
【解法のポイント】耐震改修の問題は非常によく出題されますが、本問は肢4の正解肢は難しかったと思いますが、肢1~肢3が簡単だったので、消去法で正解を出せたと思います。
【問 41】 正解 4
1 適切。外付け鉄骨フレームにより柱・梁の補強をすれば、建物の構造耐力が向上し、耐震改修として適切である。
2 適切。耐震スリットは、大きな地震が発生した際に、鉄筋コンクリート造の建築物の柱や梁が破壊しないように、柱と腰壁などの雑壁の間に設けた隙間や目地のことをいうので、耐震改修として適切である。
3 適切。柱に炭素シートを巻き補強すると、柱の靭性が向上するので、耐震改修として適切である。
4 不適切。バットレス(控え壁)は、建物本体を構成する主壁に対して直角方向に突き出した補助的な壁のことで、屋根の重量によって主壁に生じる横荷重を受け止めるものであり、地震力の低減を図るためのものではない。