下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
マンション管理士 過去問解説 平成25年 問40
【問 40】 マンションの遮音性能に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
1 JIS(日本工業規格)による空気伝搬音の遮音等級の数値が大きくなるほど遮音性能は低くなる。
2 同じ厚さのコンクリート床の場合、梁で区画されたスラブ面積を小さくすると、重量床衝撃音に対する遮音性能は低くなる。
3 床の仕上げ材による遮音効果は、軽量床衝撃音に対しては大きく、重量床衝撃音に対しては小さい。
4 壁の遮音性能を高めるために二重壁にした場合、同じ面密度の一重壁よりもすべての音域において遮音性能が高くなる。
【解答及び解説】
【解法のポイント】建築関係の問題は、すべての肢がすっきり分かって正解を出すのはなかなか難しいですが、この問題でも、正解肢を含む肢2と肢3は、過去にも出題されている典型的な問題です。
【問 40】 正解 3
1 不適切。空気伝搬音については、界壁の遮音性能が問題となるが、等級が高い(数値が大きくなる)ほど性能が優れている。
2 不適切。重量床衝撃音は、床のスラブの影響を受けるが、同じ厚さのコンクリート床の場合、梁で区画されたスラブ面積を小さくすると、重量床衝撃音に対する遮音性能は「高く」なる。
3 適切。軽量床衝撃音は、床スラブの厚さ等より、仕上げ材に影響を受けるので、床の仕上げ材による遮音効果は、軽量床衝撃音に対しては大きく、重量床衝撃音に対しては小さい。
4 不適切。二重壁は、二重の壁が共振し、低音域で遮音性能が落ち込むので、同じ面密度の一重壁よりもすべての音域において遮音性能が高くなるとはいえない。