下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成25年 問31

【問 31】 理事長の管理組合での業務執行上の行為に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切なものはどれか。

1 理事長が、理事会の承認を得て、総会における事務報告の一部を会計担当理事に委任し、報告させた。

2 理事長が、監事が組合員でなくなったことからその地位を失ったところ、次期役員が選任される通常総会まであと2ヵ月の時期に、理事の一人を監事に交替させた。

3 理事長が、役員の活動経費や報酬に関する定めがないにもかかわらず、理事長としての活動に応ずる必要経費及び報酬を受領した。

4 理事長が、管理組合が雇用している職員を、理事会の承認を得ることなく解雇した。

【解答及び解説】

【問 31】 正解 1

1 適切。理事長は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理組合の業務の執行に関する報告をしなければならないが、理事長は、理事会の承認を受けて、他の理事に、その職務の一部を委任することができる。したがって、総会における事務報告の一部を会計担当理事に委任し、報告させることもできる。
*標準管理規約38条3項・4項

2 不適切。理事及び監事は、組合員のうちから、「総会」で選任しなければならないので、理事長が勝手に理事の一人を監事に交替させることはできない。
*標準管理規約35条2項

3 不適切。「役員活動費の額及び支払方法」というのは、総会の決議事項であり、総会決議がないのに理事長としての活動に応ずる必要経費及び報酬を受領することはできない。
*標準管理規約48条2号

4 不適切。理事長は、「理事会の承認を得て」、職員を採用し、又は解雇することができる。
*標準管理規約38条1項2号


【解法のポイント】この問題も基本的なものだったと思います。