マンション管理士 過去問解説 平成23年 問35

【問　35】　甲マンション管理組合の理事会において、会計担当理事が平成22年度（平成22年４月１日～平成23年３月31日）決算の管理費会計の比較貸借対照表について行った次の説明のうち、収支報告書又は貸借対照表に関する説明として適切でないものは、次のうちどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものとし、資金の範囲は、現金預金、未収金、未払金、前受金及び前払金とする。

１　現金預金が減少していますが、前受金が減少したこととは関係ありません。

２　平成22年度収支報告書の当期収支差額はプラスです。

３　未払金を減少させたことは、正味財産の増加とは関係ありません。

４　未払金や未収金を増減させることにより、現金預金を増減させることは可能です。

【問　35】　正解　１

１　不適切。前受金が減少すると、現金預金は減少する。

２　適切。収支報告書の当期収支差額は、基本的に正味財産に一致するので、平成21年から22年にかけて正味財産は100,000円増加しているので、当期収支差額はプラスとなっている。

３　適切。負債項目である未払金が減少したとしても、同時に資産項目である現金預金も減少するので、「資産－負債」で出す正味財産の増加とは関係がないことになる。

４　適切。未払金が増加するということは、現金預金が増加することになり、未収金が増加すれば、現金預金は減少することになるので、未払金や未収金を増減させることにより、現金預金を増減させることは可能である。