下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成23年 問18

【問 18】 新築住宅の売買において、住宅の構造耐力上主要な部分等の隠れた瑕疵(この問いにおいて「瑕疵」という。)があった場合に関する次の記述のうち、民法及び住宅の品質確保の促進等に関する法律(この問いにおいて「品確法」という。)の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。

1 品確法の対象となる新築住宅の売主の瑕疵担保責任の特例は、住宅の売買契約のみではなく、贈与契約にも準用される。

2 品確法により瑕疵担保責任を負う期間が引渡しから10年間であるとされた場合において、買主が当該建物を他に売り渡し建物の所有権を喪失したときでも、10年間の残存期間に限り、買主は、瑕疵担保責任を追及することができる。

3 品確法による売主の瑕疵担保責任は、買主に引き渡した時から10年間に限り負うものとされるから、買主が、瑕疵が存在したことを理由に契約の重要な部分に錯誤があり取り消すことができるとの主張も、この期間にしなければならない。

4 定められた権利行使期間内に瑕疵担保責任を追及するには、期間内に訴訟提起をするか、内容証明郵便により瑕疵担保責任を追及する旨を通知しなければならない。

【解答及び解説】

【問 18】 正解 2

1 誤り。品確法の瑕疵担保責任の特例は、新築住宅の「売買契約」において適用され、贈与契約には準用されない。
*品確法95条1項

2 正しい。瑕疵担保責任は、売買契約の買主という地位に基づいて請求することができるものであるから、たとえ買主が当該建物を他に売り渡し建物の所有権を喪失したときでも、10年間の残存期間は、買主は、瑕疵担保責任を追及することができる。
*品確法95条1項

3 誤り。錯誤による取消しの主張は、瑕疵担保責任の追及とは異なり、また、取消しの主張は行為の時から20年を経過するまでは主張できる場合があるので、引渡しから10年を経過した後でも主張できる場合がある。
*民法95条

4 誤り。瑕疵担保責任の追及ついては、特にその手段は定められていないので、期間内に訴訟提起をするとか、内容証明郵便により瑕疵担保責任を追及する旨を通知をする必要はない。
*品確法95条1項