下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成20年 問40

【問 40】 マンションの外壁等の断熱に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 既存の外壁に、同じ厚さであれば熱伝導率が大きい断熱材を取りつける方が、熱の損失を軽減する効果が大きくなる。

2 窓のサッシの二重化は、窓の熱貫流抵抗を大きくし、熱の損失を軽減する効果が大きい。

3 外壁は、同じ厚さであれば熱貫流率が大きい方が、結露が発生する可能性が大きくなる。

4 既存の外壁に、同じ厚さの同じ断熱材を、室外側に取りつけた場合でも室内側に取りつけた場合でも、断熱材と外壁を合わせた熱伝導抵抗は等しい。

【解答及び解説】

【問 40】 正解 1

1 不適切。既存の外壁に、同じ厚さであれば熱伝導率が「小さい」断熱材を取りつける方が、熱の損失を軽減する効果が大きくなる。

2 適切。熱貫流は、熱の伝わりやすさを表すので、窓のサッシの二重化によって、窓の熱貫流「抵抗」を大きくすれば、熱の損失を軽減する効果が大きい。

3 適切。熱貫流率は、熱の伝わりやすさの大小を表すものであり、この数値が大きい方が熱の移動が大きくなるので、外壁は、同じ厚さであれば熱貫流率が大きければ、室内と室外の温度の差が大きくなり、結露が発生する可能性が大きくなる。

4 適切。熱伝導抵抗とは、熱伝導率と材料厚みとで計算され、熱の伝わりにくさを示すが、同じ厚さの同じ断熱材の場合は、室外側に取りつけた場合でも室内側に取りつけた場合でも、断熱材と外壁を合わせた熱伝導抵抗は等しくなる。