下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成18年 問37

【問 37】 マンションの調査・診断の方法とその目的に関する次の組合せのうち、適切でないものはどれか。

1 赤外線サーモグラフィ法……外壁タイルの浮き

2 電磁波レーダ法………………コンクリート中の鉄筋の位置

3 X線法…………………………給水管の肉厚の減少や錆こぶの状態

4 超音波法………………………コンクリートの中性化深さ

【解答及び解説】

【問 37】 正解 4

1 適切。赤外線サーモグラフィ法は、建物の外壁タイル又はモルタル仕上げ等の剥離部と健常部との熱伝導の違いによる温度差を赤外線映像装置によって測定し、タイル・モルタル面の浮き等の程度を調査するものであり、外壁タイルの浮きの調査・診断の方法として適切である。

2 適切。電磁波レーダー法は、アンテナからコンクリート内部へマイクロ波を放射して、コンクリートと他の物質(鉄筋、配管、空洞など)から反射してきた時間を測定することによって、はく離や空洞などの欠陥、コンクリート内部にある鉄筋や鋼材の位置を調べる方法で、コンクリート中の鉄筋の位置の調査・診断の方法として適切である。

3 適切。X線法は、X線発生装置からX線を対象配管に向け放射し、管を透過してきたX線をフィルムに焼付け、透過してきたX線量により管内面の異物や減肉状況を判定するもので、給水管の肉厚の減少や錆こぶの状態を調査・診断の方法として適切である。

4 不適切。超音波法は、コンクリート中を伝播した超音波の音波伝播時間や位相反転を利用して、ひび割れの深さ等を測定することはできるが、コンクリートの中性化深さを測定することはできない。