下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成18年 問36

【問 36】 マンションの維持管理に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 予防保全とは、計画的に点検、調査・診断、修繕等を行い、不具合や故障を未然に防止するための保全のことをいう。

2 実施した修繕の時期、箇所、費用等や点検の報告書等の情報について、管理組合が整理・保管しておくことは、今後の修繕等を適切に実施するために有効である。

3 法定点検として行う調査、検査等の結果の特定行政庁等への報告は、法令で定める有資格者が行わなければならない。

4 本調査・診断の方法を決めるために、事前に、対象建築物等の状況確認や保管されている設計図書等の調査などの予備調査・診断を行うのが一般的である。

【解答及び解説】

【問 36】 正解 3

1 適切。マンションの維持保全には、予防保全と事後保全があるが、予防保全とは、計画的に点検、調査・診断、修繕等を行い、不具合や故障を未然に防止するための保全のことをいう。

2 適切。修繕等の履歴情報とは、大規模修繕工事、計画修繕工事及び設備改修工事等の修繕の時期、箇所、費用及び工事施工者等や、設備の保守点検、建築基準法第12条第1項及び第2項の特殊建築物等の定期調査報告及び建築設備(昇降機を含む。)の定期検査報告、消防法第8条の2の2の防火対象物定期点検報告等の法定点検など、維持管理の情報であり、整理して後に参照できるよう管理しておくことが今後の修繕等を適切に実施するために有効な情報である。
*標準管理規約32条関係コメント⑥

3 不適切。法定点検として行う調査、検査等はいくつか規定があるが、その結果を特定行政庁等に報告するものは、建築物の所有者等が定められており、法令で定める有資格者が行わなければならないわけではない。
*建築基準法12条

4 適切。マンションの維持管理のために調査・診断を行う場合は、予備調査・診断→本調査・診断の順で行われるのが一般的であり、予備調査・診断は、本調査・診断の方法を決めるために、事前に、対象建築物等の状況確認や保管されている設計図書等の調査などを行う。