下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成17年 問35

【問 35】 甲マンション管理組合(組合員50人)の通常総会において、下表に基づき平成16年度の管理費会計の収支決算報告が行われ、併せて管理費の未収があったこと及び火災保険の契約内容(保険期間平成16年7月1日から1年間、支払済保険料120,000円)についても説明された。この報告及び説明に対して出席組合員から出された次の意見のうち、標準管理規約によれば、適切なものはどれか。ただし、会計処理は、発生主義の原則によるものとする。



1 管理費に未収金があったということだが、そうであれば、実際に入金されていない分も含め、管理費収入を全額計上するのは誤りではないか。

2 駐車場使用料収入は、駐車場管理委託費を差し引いた残額を、修繕積立金会計に繰り入れるべきで、翌期の管理費会計に繰り越すのは誤りではないか。

3 損害保険料として90,000円しか計上されていないが、120,000円の誤りではないか。

4 揚水ポンプのオーバー・ホール代は、修繕積立金会計から支出すべきであって、管理費会計から支出するのは誤りではないか。

【解答及び解説】

【問 35】 正解 2

1 誤り。発生主義によると、管理費はたとえ未入金であっても、当月に処理されるべき事項であるから、未収の管理費を、実際に入金されていない分も含め、収入として全額計上するのは正しい。

2 正しい。駐車場使用料は、それらの管理に要する費用に充てるほか、「修繕積立金」として積み立てる。したがって、翌期の管理費会計に繰り越すのは誤りである。
*標準管理規約29条

3 誤り。発生主義によると、損害保険料については、当期分の90,000円のみ計上するのは正しい処理であり、支払済保険料は120,000円となっているが、30,000円は前払金として計上すべきである。

4 誤り。揚水ポンプのオーバー・ホール代は、「共用設備の保守維持費及び運転費」に該当し、これは管理者から支出すべきである。
*標準管理規約27条3号