下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
マンション管理士 過去問解説 平成17年 問27
【問 27】 区分所有者Aがその専有部分の修繕等の工事を行う場合に関する次の記述のうち、マンション標準管理規約(単棟型)(以下「標準管理規約」という。)によれば、誤っているものはどれか。
1 Aが修繕等につき理事長に承認を申請した場合において、これを承認するかどうかの調査に特別な費用を要するときは、理事長は、Aにその費用を負担させることができる。
2 Aから水道管の枝管の取替え工事につき承認申請があった場合には、理事長は、自らの判断で承認をすることができる。
3 Aが理事長の承認を得ないで修繕等の工事を行った場合には、理事長は、その工事の差止め又は現状回復のために必要な措置をとることができる。
4 Aは、修繕等につき事前に理事長に承認を申請した場合において、理事長がこれを拒否したときは、理事長に対してその承認を求める訴訟を提起することができる。
【解答及び解説】
【問 27】 正解 2
1 正しい。専有部分の修繕等において必要な理事長の承認の判断に際して、調査等により特別な費用がかかる場合には、申請者に負担させることが適当である。
*標準管理規約17条関係コメント⑥
2 誤り。水道管の枝管の取替え工事については、理事長の承認が必要であるが、理事長は、この承認をしようとするとき、又は不承認としようとするときは、理事会の決議を経なければならない。理事長自らの判断だけで行うことはできない。
*標準管理規約17条3項
3 正しい。理事長の承認を受けないで、専有部分の修繕等の工事を行った場合には、理事長は、その是正等のため必要な勧告又は指示若しくは警告を行うか、その差止め、排除又は原状回復のための必要な措置等をとることができる。
*標準管理規約17条関係コメント⑬
4 正しい。専有部分はAの所有物であるから、規約により、その修繕等の制限について不服があるときは、一般の民事訴訟を提起することは当然にできる。