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マンション管理士 過去問解説 平成17年 問6
【問 6】 区分所有法第7条に規定する先取特権によって担保される債権に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 特定の区分所有者が、他の区分所有者の負担すべき共用部分に関する費用の立替払をした場合において、当該他の区分所有者に対して有する立替金償還債権
2 規約により各区分所有者が共用部分に係る管理費を各自の共有持分に応じて負担するものとされている場合において、区分所有者が他の区分所有者に対して有する管理費の請求に係る債権
3 管理者が、その職務を行うにつき必要な費用について、各区分所有者に対して共有持分に応じて分割的に有する費用償還債権
4 管理者が、管理組合との間に報酬を受ける特約がある場合において、管理組合に対して有する報酬債権
【解答及び解説】
【問 6】 正解 4
1 正しい。区分所有者は、共用部分につき他の区分所有者に対して有する債権について先取特権を有する。したがって、本肢の立替金償還債権について先取特権を有する。
*区分所有法7条1項
2 正しい。区分所有者は、共用部分につき他の区分所有者に対して有する債権について先取特権を有する。したがって、本肢の管理費の請求に係る債権について先取特権を有する。
*区分所有法7条1項
3 正しい。管理者がその職務又は業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権について先取特権を有する。したがって、本肢の債権について、管理者は先取特権を有する。
*区分所有法7条1項
4 誤り。管理者がその職務又は業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権について先取特権を有するが、管理者の管理組合に対する報酬債権は、「職務又は業務を行うにつき」生じた債権とはいえず、管理者の業務執行に対する対価であるから、当該債権について管理者は先取特権を有しない。
*区分所有法7条1項