下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成17年 問3

【問 3】 不動産業者が建設し、分譲したマンション(マンションの管理の適正化の推進に関する法律第2条第1号イのマンションをいう。以下同じ。)の共用部分及び専有部分に、施工時の瑕疵による損害が発生した。この場合において、当該マンションの管理組合(区分所有法第3条に規定する区分所有者の団体をいう。以下同じ。)の管理者等が行う不動産業者に対する損害賠償の請求に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 管理者は、共用部分に発生した損害について、区分所有者を代理して、損害賠償を請求することができる。

2 管理者は、専有部分に発生した損害について、区分所有者を代理して、損害賠償を請求することは、当然にはできない。

3 管理組合は、共用部分に発生した損害について、当然にその名において損害賠償を請求することができる。

4 集会において指定された区分所有者は、共用部分に発生した損害について、区分所有者全員を代理して、損害賠償を請求することができない。

【解答及び解説】

【問 3】 正解 3

1 正しい。管理者は、共用部分等について生じた損害賠償金の請求及び受領について、区分所有者を代理する。
*区分所有法26条2項

2 正しい。管理者は、共用部分等について生じた損害賠償金の請求及び受領については、区分所有者を代理するが、専有部分に発生した損害については、当然には代理権はない。
*区分所有法26条2項

3 誤り。共用部分に発生した損害について、損害賠償を請求することができるのは管理者であり、管理組合は、当然にはその名において損害賠償を請求することができない。
*区分所有法3条

4 正しい。共用部分に発生した損害について、損害賠償を請求することができるのは管理者であり、集会において指定された区分所有者でも、区分所有者全員を代理して、損害賠償を請求することができない。